白蛇が崇拝される理由を知っていますか?

ヘビが苦手な人は多いですね。ですが、シロヘビというと「いじめてはいけない」「夢で見るとお金持ちになれる」など崇拝する文化もあります。なぜでしょう。

調べて考察してみました。

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人智を越えた能力を持っているとされた

姿形や動きが独特

手足がないのに地面をスムーズに移動できるその姿は、他の動物とは違いますね。陸を泳いでいるような、飛んでいるような……。わたしたちが感じる重力や摩擦を無効かしたような、理解しがたい動きです。

大昔や物語では、この世界の理に反する存在、この世界のものではない存在だと語られることがあったようです。

人間には分からない方法で周囲の情報を得る

温度感知に優れていて、見るでも聞くでもない、人間にはないピット器官という感覚器官をもって周囲の把握をします。

そんな、人間にはない不思議な能力を持っているヘビは、動物の考えてることを知ることができる存在として昔話などに登場しています。グリムのメルヘン『白へび』や日本昔話『聞耳棒』で、人間がヘビから「動物の声からその意味を理解できる能力」を授かっています。

恵みと災害をもたらす川との関連

日本ではヘビは川の神様、竜神と関連づけて語られています。確かに川の姿形はヘビを想起させます。水田耕作や他にも生活上、人々は川からたくさんの恩恵を受けていました。その一方で、時に増水して氾濫を起こす川は、人間の力ではどうすることもできない自然災害をもたらしました。

勢いよく水が流れる1本の川は、あらゆるものを呑み込む巨大なヘビに見えたということです。水辺にヘビが生息していることも手伝って、川とヘビが関連付けられ、竜神が創造されて畏怖の対象になりました。

再生や蘇りを想起させる

シロヘビは、WHOや救急車のロゴに使われているなど、医療のシンボルに入っています。ヘビの生態が再生や蘇りを想起させるからです。

ヘビは胴体を潰したり切断したりしてもなかなか死なないと聞きます。ヘビの「しつこい」「執念深い」といったイメージの起源はここにあるようです。

脱皮を繰り返すことで傷を治癒していくという特性も持っています。脱皮は生まれ変わりをも連想させます。また同種間で個体差が判別しづらいため、1匹倒して後に別のヘビを見かけると「よみがえった!」なんて人を驚かせることもあったようです。

白から受けるイメージ

シロヘビは世界の医療機関のあらゆる場所でシンボルとして使われるのは、なぜシロヘビなのでしょう。なぜ、模様や他の色が入ったヘビではダメなのでしょうか。

白が人に与えるイメージとして、「何色にも染まる、無垢、新しさ、清潔、冷たさ、緊張、完璧」などがあります。「再生」や「蘇り」といったヘビの印象と合わせると、確かに医療機関にピッタリのイメージに感じられます。

また、シロヘビはアオダイショウのアルビノです。突然変異で白くなってしまったアルビノという特性は、自然界で発生したにも関わらず、自然界で受け継いでいくのがとても難しいようです。つまりとても珍しい存在ということです。白から受けるイメージと、アルビノの希少性が、シロヘビを他のヘビとは一線を画す神聖な存在へと押し上げているのではないでしょうか。

実害がない

昔から怖がられているにも関わらず、実際にはヘビの被害がほとんどないことも、「ヘビを悪ではない」という認識を生む要因になったと考えられます。全く無いわけではないのですが、全体を考えるとほんの一握りです。大多数の人がヘビ被害とは無縁の生活を送っています。

まして、シロヘビであるアオダイショウは、毒がなくおとなしいらしいです。

「シロヘビをいじめたり殺したりしてはいけない」とよく言いますが、逆に言うと人間の子どもに素手でいじめられていまうくらい弱いということです。

まとめ:触らぬ神に祟りなし

その昔、ヘビは人智を越えた存在として認識されていました。突然変異によって現れたアオダイショウのアルビノは、その白さが神聖な印象を人々に与えました。その場で具体的な被害をもたらさないシロヘビに「触らぬ神に祟りなし」ということで、大切に崇められるようになりました。

ということで、いかがでしょう。

    


《参考文献》
近藤良樹『畏怖される龍・おろちのルーツ 神話・昔話の中の蛇たち』https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/ja/list/HU_journals/AA11643449/66/–/item/24888
『昔話・神話に見る蛇の役柄 知恵・生命・異性の象徴となる蛇』https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/ja/00033769

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